子供の便秘による腹痛、吐き気の原因と注意点。
最近は大人だけでなく、便秘を抱える子供が増えているようです。
まず便秘の腹痛や吐き気以外にも発熱、嘔吐、血便など他の症状も伴う場合は、
何らかの病気が便秘の原因になっている可能性があるので、
病院で診てもらうことが第一優先になります。
他に目立つ症状がなく、便秘を繰りかえしてしまう場合には、
子供の腸内環境が整っていない事が主な原因になります。
幼い子供であっても腸内環境には大きな個人差があり、中には出産後の早い段階で
健康面が不利な状態になる子供もいるのです。
たとえば、帝王切開で生まれた赤ちゃんの場合は腸内細菌の種類が少ないため、
アレルギーリスクが高まるとう事が判明しています。
その他にも母乳の質や、生育環境などさまざまな理由で子供の腸内環境は変化します。
子供が便秘になりやすい時期
1、乳児期の母乳 ミルクへの移行時期、あるいは離乳食開始期
2、幼児期のトイレ・トレーニング
3、学童期の通学開始や、学校での排便ガマン
一番多いのは2の幼児期のトイレ・トレーニングの時と言われます。
これらがきっかけとなり
便が硬くなる→排便が苦痛になる→我慢→ますます硬くなる
という便秘の悪循環に陥ってしまいます。
また学童期以降は、ストレスにより自律神経のバランスが崩れることが原因で
過敏性症候群になる可能性も高まります。
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おとなの態度も原因の一つかも?
デリケートな性格の子供は、おとなの態度によって追いつめられ、
便秘になるというケースがあります。
特に、トイレ・トレーニングの時期に「失敗したら叱られる」ことを繰り返し経験すると
それ以外でも自己評価が低くなり、便秘の悪循環が始まるとの事です。
腹痛を感じるほどの便秘は、かなりの量の便がたまっている証拠です。
下剤を使用する事でスムーズに腹痛が治まる場合もありますが、
硬い便が肛門付近に塞がっているようなら浣腸で出すのが一番即効性があります。
しかし下剤などに頼ってしまうと便秘が癖になってしまい繰り返すことになりますから
なるべく食生活や生活リズムから改善していきましょう。
便秘による吐き気と嘔吐は自己防衛機能
食生活やストレス、便意のガマンによって便秘が続くと、
溜った便が発酵して有害物質が身体に入り込みます。
そうなると身体に侵入してきた菌を除去できず、胃や腸に菌が入ってしまいます。
そこで身体の中に入った病原菌を外に出すために、嘔吐や下痢が起こります。
吐きそうになったらガマンせずに吐かせて、
素早く便秘の対策をしましょう。
生活習慣で気をつけてあげること
・トイレ・トレーニングの時は、子供が失敗しても忍耐強く見守り、
出来たときはうんと褒めてあげましょう。
他にも、トイレ自体を楽しい場所にしてあげるなど、
プラスイメージを持たせる工夫をしてあげましょう。
・幼児期以降は、朝起きたらコップ1杯の水を飲み水分補給。
そして朝食は抜かずに食べましょう。
朝の排便活動が活発な時間帯に、腸を起こしてあげてください。
・学童では、登校前にトイレへ行く十分な時間(15分くらい)の確保をしてあげましょう。
それ以外にも、夜更かし等は便秘の大敵です。
食生活は大人と同じですが、
特に食物繊維を多くとってあげるのがいいでしょう。
最初は水溶性の食物繊維を中心に。
便がでるようであれば、不溶性食物繊維もしっかり摂取しましょう。
また食生活で野菜を食べずにお肉ばかりを多く食べてしまう子供は、
普段から食物繊維を取るようにしてあげるなどの注意が必要です。
子供の便秘と食品の誤解
案外、野菜ジュースは便秘対策になりません。
野菜ジュースには便秘に必要な食物繊維がほとんど含まれていないので、
便秘には特に効果を得られません。
「牛乳を飲むと便がゆるくなる」は子供には当てはまらない。
これは大人だけに当てはまることになりますが、子供は乳糖分解酵素が十分にあるので
牛乳をたくさん飲んでも便がゆるくなることはありません。
大人になると日本人は同酵素活性が低下する民族らしく、
下痢をしやすくなるそうです。
「便秘には乳酸菌・ビフィズス菌が有効」も、子供には当てはまらない。
腸内細菌は、善玉菌と悪玉菌に分けられますが、
食生活が乱れた大人は悪玉菌優位になって、その影響で便秘や下痢に悩まされます。
なのでビフィズス菌や乳酸菌を増やす事が改善に繋がります。
しかし子供はもともとが善玉菌優位なので、
おとなほど効果が期待できないということです。
子供の便秘は、学校でのトイレの我慢やストレスが主な原因となります。
他には夜更かし、また性格によっては感情表現が上手くできなかったりすると
ストレスで腸が弱ってしまいます。
病院に頼っていては、生涯にわたって便秘に悩んでしまうかもしれません。
思えば私も幼いころから便秘になりやすかったです。(夜更かし、室内で遊ぶ事が多かった)
家庭で出来るサポートは生活リズムや食生活を整えてあげること。
そして、たくさん褒めて、プラス思考にさせてあげることです。